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定住者と外国人

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  1. 定住者と外国人
    1. 定住者と外国人
    2. Q:帰化した「日本人」が、両親を日本に招聘して日本で一緒に暮らしたいと考えております。しかし、短期滞在の在留資格の場合、健康保険に加入できないので、他の滞在ビザで申請したいのです。定住者ビザの申請する資格は存在するのでしょうか。また、申請する場合、入国管理局や外務省や法務局等のどこへ申請するのでしょうか。
    3. Q:母はA国人、父はB国人、現在、母の再婚の配偶者の日本人の養子になって、「定住者」です。本人は日本で養育され成人となり、就職をしたいと考えているところ、外国籍で、就職できる職業が制限されてしまうのではないか、このようなときには、永住権取得がよいのでしょうか、帰化申請がよいのでしょうか。
    4. Q:彼から彼の在留資格は定住者だと聞かされてきました。ところが、最近、彼から、「実は国で日系の人にお金を払って日系人のフリして来たんだ。」と言われました。彼と結婚して日本で暮らしたいのですが、どうすればよいでしょうか。
    5. Q:彼から彼の在留資格は定住者だと聞かされてきました。ところが、最近、彼から、「実は国で日系の人にお金を払って日系人の配偶者のフリして来たんだ。」と言われました。彼と結婚して日本で暮らしたいのですが、どうすればよいでしょうか。

定住者と外国人

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定住者と外国人

「定住者」は入国管理局では専門用語であり、マスコミ用語の「定住外国人」とは全く違うことに注意が必要です。よく混同されています。入管用語にいう「定住者」とは定住している実績が無くとも、許可されることはあるのです。

Q:帰化した「日本人」が、両親を日本に招聘して日本で一緒に暮らしたいと考えております。しかし、短期滞在の在留資格の場合、健康保険に加入できないので、他の滞在ビザで申請したいのです。定住者ビザの申請する資格は存在するのでしょうか。また、申請する場合、入国管理局や外務省や法務局等のどこへ申請するのでしょうか。

A:この設例も申請と許可を混同されておられますが、結論から申し上げれば、「帰化した日本人の親」という在留資格はありませんし、定住者の列挙事由の中に「帰化した日本人の親」はありません。定住者の列挙事由は卑属は射程が広いですが、尊属は狭いものとなっています。
そこで、入国管理局には請願等を検討することになるでしょう。ごく簡潔に言えば、たとえば、短期滞在で招へいし、相当の実績と扶養等の証拠資料を作り、さらに、中国本国で介護・介助等をする人が存しないこと等の立証、日本での受け入れ態勢の充実さの立証、また、その他の人道的理由の立証等を客観的で、第三者にも分かるように行う必要があるでしょう。証拠資料は文書に化体し、然る後に、事前の打診等を加え、変更申請等を検討するのがポイントになると考えられます。このような事案の入国管理局の判断はほとんど自由であり、また入国管理局は元々、支援する立場ではなく、国民全体の意思を反映する立場にあります。なお、申請は査証は在外公館、在留資格は入国管理局です。
ちなみに、この設例の類型は帰化した事案だけではなく、およそ、外国人側の親を招聘する場合に、問題になり、よく聞かれます。一般論としては、常に必ず許可されるような状態にはありません。

Q:母はA国人、父はB国人、現在、母の再婚の配偶者の日本人の養子になって、「定住者」です。本人は日本で養育され成人となり、就職をしたいと考えているところ、外国籍で、就職できる職業が制限されてしまうのではないか、このようなときには、永住権取得がよいのでしょうか、帰化申請がよいのでしょうか。

A:設例を分析致しますと、いわゆる未成年の連れ子での定住者で在留してきたのだと思われます。なお、これについては、国際養子縁組が必要であるかのような誤解がある虞がありますが、正確には、養子縁組の有無は、いわゆる連れ子の類型では、要件ではありません。
さて、日本人として生きて行きたいのであれば、帰化ですし、A国人として生きて行きたいときは永住でしょう。日本でもA国でもどちらでも構わない、こだわりはない、という場合には、一般論的には、日本で就職するには、日本人のほうがよいでしょう。また、日本国籍を持っていれば、査証免除で行ける国はA国籍よりも多くなるうえ、各国の就労許可も出やすいでしょう。さらに、日本人と結婚して、結婚式をハワイで挙げるのに、参列者に招待状を出した後、外国人側だけビザが出ませんでした、という話はよく聞きます。また、このことは商社等、海外出張が多い企業への就職を考えている場合には無視できないでしょう。他方、中国人で中国に進出する日本企業に就職するような場合、中国人のままのほうがよい場合もあり得ますので、一概に言えないこともあると思います。

Q:彼から彼の在留資格は定住者だと聞かされてきました。ところが、最近、彼から、「実は国で日系の人にお金を払って日系人のフリして来たんだ。」と言われました。彼と結婚して日本で暮らしたいのですが、どうすればよいでしょうか。

A:これも多い設例です。設例を法的に分析すると、この場合、日系人を仮装しているわけで、旅券も虚偽でしょう。したがって、外国人登録証明書カードも虚偽、運転免許証も虚偽、何から何まで虚偽でしょう。そして、入管法違反のほか、多数の文書偽造関係の罪責を負うことになるでしょう。
さて、刑事責任は別として、行政手続き的には、彼のことを真剣に愛している場合、可及的早急に入国管理局へ自主出頭することになるでしょう。そのことの「意義」は在特を請願することにあり、「要件」は基本的には、実体のある婚姻をしてそれを客観的に証明することであり、「効果」は法務大臣の裁量に委ねられますが、在留が適法になるか、違法として退去強制になるか、です。
実際の話で、入国管理局へ「自首」するのにもたもたしていたカップルが、もたもたしていたために、警察に逮捕され、後手に回って、退去強制された事例は、枚挙に暇もありません。

Q:彼から彼の在留資格は定住者だと聞かされてきました。ところが、最近、彼から、「実は国で日系の人にお金を払って日系人の配偶者のフリして来たんだ。」と言われました。彼と結婚して日本で暮らしたいのですが、どうすればよいでしょうか。

A:これも多い設例です。「偽装結婚の定住者(日系人)バージョン」で、入国管理局では極めて厳しく責任を問われる話です。入国管理局が外国人のことなど全く信用していない理由が理解できると思います。このような状況では、全員疑うしかありません。基本的には、偽装結婚を、無効確認等で適法に解消、処理し、入国管理局へ出頭申告し、入国管理局の裁きを受けることとなると考えられます。なお、当然ながらイソップ童話の「狼少年」の如く、もう何を言っても信用されないこともあるのであって、新たな結婚も偽装結婚と疑われますし、少なくとも、外国人側が日本人側を騙している可能性がある等の目も向けられることが多いでしょう。

‡記事執筆‡イミグレーション戦略コンサルティングファーム行政書士あさひ新日本 代表 古川 峰光

‡記事執筆‡イミグレーション戦略コンサルティングファーム行政書士あさひ新日本 代表 古川 峰光

自身が国際結婚し、2万人以上の相談、20年以上の実績を有するイミグレーションコンサルタント兼行政書士。イミグレーション戦略の基盤となる渉外戸籍のマネジメント、在留資格のプログラム、来日後のライフステージに応じたサポート、永住権や国籍までの羅針盤になるようなコンサルテーションを実施。さらには、国際家族を形作ることに関わるアドバイザリー業務をコラボレーション。行政書士あさひ新日本は総合的なインバウンド・イミグレーションの真のコンサルティングサービスとしてご提案致します。

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