本稿では、配偶者ビザ申請で、出入国在留管理局が調査を実施する上でのポイント等を解説致します。出入国在留管理局は警察に似ておりますが、警察が「捜査」と言うのと異なり、「調査」と言います。
出入国在留管理局に、配偶者ビザを申請する場合、申請人との生活状況や婚姻関係等について調査を行う必要があります。本稿ではこういった事項につき、詳しくみてまいりましょう。
配偶者ビザ申請で、出入国在留管理局が調査を実施する上でのポイント
調査のレベルは大きく分けて簡易レベルと厳格レベルに分けられ、いったん厳格レベルになってしまった後は、リカバリーが難しいこともあるので、最初の段階で簡易で済むように準備することが重要です。但し、簡易レベルであれ、厳格レベルであれ、調査結果に応じ、書類の追加提出や、インタビューになる場合があります。インタビューは面談のほか、電話インタビューへの対応が非常に重要です。また、状況によっては、書類の追加提出の要請もなく、いきなり不許可通知書が届く場合もあります(書類の追加提出の要請は入管の義務ではないため、わずかでも書類がなければ不許可にできます。例えば、書類の追加提出の要請をするまでもないと判断された場合等は要請はありません。)。そして、これらについては、出入国在留管理局のみならず、在外公館でも二重に実施されることに注意が必要です。
一般的な調査において重視される要点は以下の通りです。
「生計」の要件
配偶者ビザを申請する上では、申請人が生活するのに十分な資力があることが必要です。これを生計要件とか、生計の安定性等と言います。生計要件は法令上の要件であって、完全に無資力の場合には、新規申請では通例は許可されません。
申請人とは、日本人との結婚の場合、外国人側の配偶者を指しますが、申請人単独で賄う必要はありません。日本人側配偶者等の「本体者」の収入が十分であれば、申請人の収入は0円でも、通例は差し支えません。さらには、日本人側配偶者等の「本体者」の収入も不十分の場合は、一定条件で、同居の親族の収入を合算する方法もあります。これを「合せ技」と言います。
申請人にせよ、日本人側配偶者にせよ、収入は立証が必要です。具体的には、住民税課税証明書、住民税納税証明書が原則ですが、例外的に、在職証明書、確定申告書、源泉徴収票、給与明細書、銀行の口座の明細書、等を用いる場合もあります。住宅ローンを金融機関で組んだご経験のある方であれば理解されやすいのですが、それと似たような書類を使うことがよくあります。但し、住宅ローンで金融機関に出す書類とは異なり、所得税の納税証明書は入管での配偶者ビザ申請の実務上は、ほとんど用いません。その代わり、住民税の証明書を重要視することを覚えておくことがポイントになります。
日本人側配偶者等の「本体者」が海外赴任していて、日本に帰国直後等の場合には、住民税課税証明書、住民税納税証明書が存在しないこともあります。その場合は、在職証明書、給与明細書、銀行の口座の明細書、等を組み合わせて用います。外国政府発行の所得証明書を使う場合も例外的にはありますが、外国政府発行の所得証明書は千差万別であり、あまり一般的ではありません。勤務先が継続している場合は勿論、転職も絡む場合にも、「在職証明書」が重要になることも知っておく必要があります。「在職証明書」の記載要件は決まった書式はありませんが、在職しているだけの証明では、年収が分かりませんので、年収証明を兼ねる趣旨の在職証明書の場合には、年収がわかる記載をしておくことも大切です。
年収や資力の基準はネットでは誤った情報が拡散されることがあります。具体的には「預貯金が200万円以上が必要」、といった「拡散情報」です。それは誤りですので、拡散していて複数の行政書士事務所サイトに掲載あっても事実ではありません。預貯金は0円でもよく、年収が新卒の社会人としての一般的な水準を満たしていれば、被扶養者が配偶者一人である限りは、ほとんどの案件で資力は問題になりません。
しかし、一般的な配偶者ビザ申請での収入は単なる「予定」では通例は足りません。配偶者ビザの生計要件の審査では、一般には「実績」が求められます。具体的には、これまで専業主婦だった方や、扶養の範囲程度のアルバイトだった方が、フルタイムで働くような場面で問題になります。この場合に、どの程度の勤務継続が配偶者ビザでは必要か、といった点につき、意見が分かれますが、実際の実務では明確な期間を設定しているわけではないので、意見が分かれるのではなく、個別案件で審査官の判断が異なるのです。現場では申請可能になった時点で申請することが多いです。これは申請後の審査中に資料を任意に追加提出することを想定して早めに申請を出す場合もあるからですが、申請には準備と時間が必要であり、一般に就職直後は多忙であるため、たとえば新卒直後の4月に配偶者ビザを申請するような方はあまりおられないという事情もあります。
個人事業の自営業の場合、売上から経費を引いた後の純所得で見ます。売上がどのようにあっても、所得が重要になります。但し、農家等の場合で、自家消費がある場合には配慮される場合もあります。他方、持ち家があっても、家賃が浮いた分だけ所得に合算されるかというと、必ずしもそうではありません。結果的に不合理に許可されないケースもありますが、それだけ所得の安定性が重要ということを覚えておくことが大切です。
お仕事の中には、勤務先が経理処理をきちんとして頂けないとか、給与全部が手渡し、というケースもあります。そのような場合には、一般的には確定申告で対応となります。確定申告書は個人事業ないし自営業の場合、在職証明書の代わりにもなり重要書類です。但し、住宅ローンでは3年分程度、永住申請では3年分必要ですが、配偶者ビザでは、確定申告書に限っては、基本的には1年あれば、通例はOKであることも特徴です。
また、住宅ローンや永住申請では、審査対象範囲で、わずか一回でも納税・年金・公的医療保険の滞納歴があれば、たとえその後に完納していても、住宅ローンなら融資却下、永住申請では不許可になりかねませんが、配偶者ビザでは必ずしもそうではありません。このあたりもネットの拡散情報ないし古い情報では間違っていることがあります。ですので、納税・年金・公的医療保険の滞納歴があっても、配偶者ビザをあきらめないことが大切です。
「実態」の要件
配偶者ビザは、一般に、「同居の証明」が必要です。「証明」と「疎明」の区別もありますが、イミグレーション実務の実際の現場では「証明」と「疎明」と区別する意味がないため、同義で扱います。
配偶者ビザには、現在、申請人が日本在住の場合と、海外在住の場合と2種類ありますので、海外在住の場合は「同居の予定の証明」という意味になります。
しかし、日本のイミグレーションないし政府の仕組みでは、「同居証明書」や「共同生活証明書」というのは存在しません。結婚証明書は、戸籍全部事項証明書又は婚姻届受理証明書という形式で存在しますが、結婚証明にはなっても、「同居証明」や「共同生活証明」にはなりません。外国政府の配偶者ビザ申請では、その国での夫婦共通の名義での口座明細を出すケースもありますが、日本では夫婦共通の名義での銀行口座はありません。
そこで、どうするかですが、日本の法令と社会システムで可能な方法で立証致します。但し、いかなる場合でも、個別の案件でどの程度の立証と資料が必要かは、限りなく「ゼロ」で済む案件もあれば、どんなに出しても立証できない案件もあることに注意が必要です。
具体的には、まず住民票です。当たり前かもしれませんが、住民票の社会的・法的信用性は、罰則で担保されています。例えば、日本人の場合、住宅ローンでもそうですが、実際の引越前に住民票だけを移転させ、市区町村には「もう引越しました」と虚偽の申告をして虚偽登録させ、もって虚偽の住民票の状態とし、それから金融機関が融資を実行するというのが、不動産業界では、登記等の都合上、よく行われています。ところが、外国人でこれを法的にみると、完全に法令違反で日本人以上に可罰的違法性があると言えます。なぜなら、入管の制度上、出入国在留管理局は、文字通りの「管理」局です。入管は特定の外国人がどこに居住しているかは、リアルタイムで完全に正確に把握していなければならないためです。このように住民票は重要であり、基本資料です。なお住民票情報は在留カードの表面ないし裏面に記載するもので、入管とリンクされています。
次に賃貸契約書や不動産登記事項証明書です。賃貸契約書では、賃借人、保証人、入居者、のほか、賃貸人や仲介業者も記載があり、各々の連絡先の電話番号等も掲載されています。出入国在留管理局では、必要に応じて、各々に調査の電話等をすることができます。ところで、配偶者ビザでは、賃貸と持ち家といずれが有利かというトピックもあります。これは、大半の事案ではいずれでも問題ありませんが、実際の審査の現場で賃貸で審査が長期保留だった案件が、住宅ローンを組んで持ち家に以降した途端に配偶者ビザが許可になった事例もあります。「たまたまそうだっただけでは」と言えるかどうかですが、勿論、それだけが唯一の理由ではないにせよ、住宅ローンを組んで持ち家にできるには、金融機関は非常に厳格に生計の安定性を審査します。それをパスすることで、入管にも信用性が認められ、よい影響が出る案件もあることは個別の案件によっては、一概には否定できません。
また、公共料金の領収書や明細なども、「本体者」の配偶者と、申請人が、共同での住所を証明ないし疎明するものに該当致します。公共料金とは、電気水道ガス等のことを言いますが、水道はさておき、電気とガスは、現在はオンライン検針等が普及しているので、郵便ポストに昔のように検針票が入っている、というのはあまり無くなってきているのではないでしょうか。そこで、電力会社、ガス会社のオンラインでの検針票を印刷ないし、その画面そのものを使う場面が今後は増えてくると思われます。
この公共料金の領収書や明細は出せばよいというものではございません。実態を立証するには、使用量が関係致します。共同生活にも関わらず、単身者かそれ未満程度しか使用していないとなれば、実態に疑義が惹起されます。もっとも、夫婦の状況によっては、あまり電気やガスを使わないという世帯もありえますので、単身者かそれ未満程度しか使用していない場合には、その理由を理由書で説明したほうがよいのが原則となります。ですがどう解釈しても理解できない程度しか使用されていない場合にはマイナス要因になる場合もあります。
さらに、配偶者と申請人が同じ住所ないし居所に住んでいることを証明するには、携帯電話の明細も使うことができます。このような証拠資料を用いることを「間接的な立証」と言います。同居を直接的に証明することは困難なので、間接的に立証するという意味です。携帯電話の明細もオンライン化されていますが、契約者の住所や通話明細など、配偶者ビザの審査で参考になるデータが含まれています。配偶者ビザの申請でどこまで、何を出すかは、申請人の任意です。しかし最大のポイントは、「立証責任が申請人にある」=「入管は立証責任を追わない」=「入管の担当官が疑義ありと考えた」=「不許可」、という構造に注視することです。
そして、光回線等のインターネット回線での登録住所画面の印刷や明細書、夫婦各々の銀行口座の登録住所画面の印刷や明細書、等の書類を住所証明関連書類として用いることもできます。
他には、「本体者」の配偶者が、申請人の生活費負担をし、扶養をしていることを証明する資料が考えられます。具体的には、配偶者が申請人の生活費(例、食費、洋服代、化粧品代、交通費等)や医療費等を支払っていることを示す明細書、領収書等を使うことができます。但し、証拠書類は出しすぎると、限られた時間で審査をしなければならない審査官にポイントを伝えることができなくなる場合がありますので、資料は絞り込んで、よく考え、何を立証したいのかの説明を付けて出すことが大切です。そのためには審査官の立場になって考える必要があり、混乱と誤解を招くおそれのある資料は避ける必要があります。
こうした物的証拠に加えて、配偶者と申請人とが一緒に暮らしていること(又は暮らすこと)を証明するには、出出入国在留管理局からの電話インタビューや面接を受ける場合もありますが、電話インタビューや面接は申し込み制ではなく、入管が一方的に実施を決定するものであって、権利ではありません。
ここでよく誤解されるのが、「私たちは全く問題ないので、電話インタビューや面接は大歓迎。」という考え方です。これは、警察や入管の現場を知っている現場サイドからみれば、そういう視点ではなく、電話インタビューや面接は、「本当の夫婦でも不許可の要因を作る背景になっている」ので、できれば「受けないで済むならば、受けないほうがよい」、が正しい認識です。
しかし、受けることになった場合、電話インタビューや面接は申請者と配偶者の両方が、同居している、あるいは、同居する(ような実態がある)ことを、説明することとなるのが通例です。
「婚姻の有効性」の要件
婚姻が法的に有効かは一見すると当たり前の要件に見えます。しかし、イミグレーションの分野では、国際結婚が前提になりますので、日本とは全く法令は異なり、結婚の要件やいわゆる渉外戸籍の審査制度も違います。この結果、結婚自体が無効であったり、取り消しされうべき結婚(”取り消しうべき婚姻”)であったり、法的有効性に疑義のある結婚である場合があります。
この点、婚姻を無効とする根拠は、国によって異なります。したがって、国際結婚を検討する際には、現地の手続きと法律につき確認し、正しい情報をもって行動することがポイントです。
具体的には、外国で結婚する場合、婚姻証明書に不備があったり、手続き上の問題があったりすると、結婚が無効になってしまうか、又は、少なくとも「有効性に疑義あるために配偶者ビザが許可できない」状況になることがあります。「そんなことがあるのか」ですが、現実に存在します。例えば、前の配偶者が存在するのに、存在しないとして再婚していた事例(離婚していないのに結婚するのは重婚ですが、国際結婚では可能な場合があります。)、等がそれに該当致します。日本では既婚者が独身者と称して再婚するのは困難なことですが、外国ではそれは容易な場合があるのが背景です。
そのような場合にはどうするかですが、一般的には前婚の解消が求められます。前婚の解消には国籍国での裁判が必要な場合が多く、数年以上かかる事例もあって、その間、配偶者ビザは出ないのが原則です。
なお、このように法的な重婚状況は配偶者ビザの不許可要因になりますが、他方、「重婚」とは、日本のイミグレーションでは、一般的には、日本国での法令下での「重婚」を言います。したがって、日本国の法令下で「重婚」が解消されていれば、外国では婚姻が有効のまま残存していても、配偶者ビザの許可の余地がある場合もあります。このように国際結婚と配偶者ビザは様々な場合分けが必要ですので、いかなる状況でもあきらめずに「何をどこまでできるか」を考え、「実際に行動すること」が重要です。この点、「できることをしていない」場合に例外的扱いを求めるとなると、「できることをしていない」こと自体が不利益に審査される要因になることも知っておくべきポイントです。
但し、出入国在留管理局の審査官は、出入国在留管理のプロですが、いわゆる「渉外戸籍」は必ずしも専門ではありません。また限られた審査時間で審査をしなければなりせん。したがって、申請人と当事者は、極力、わかりやすく、「なぜそういった状況なのか」を「理由書」にて明確に説明することが重要なポイントになります。また、審査官は、必要と判断した場合に、審査中に追加資料を求めることができる権限がありますが(追加資料を求めずに、立証不足で不許可にする権限もあることに注意して下さい。したがって、よくわからないので追加資料請求を待っていれば済む、という性質のものではありません。)、原則として概ね「2週間以内」に提出することを求められ、提出できない場合には、不利益に審査することができます。そのような場合に、相手国の親族等に依頼して、現地で取得手配を依頼し、かつ、EMSやDHLで送付をして頂き、「2週間以内」に提出することが容易かどうかは、通例は物理的に容易ではありませんので、申請する前に考えられるエビデンスは極力、準備しておくことも大切なポイントです。
「好ましくない行為」の不存在の要件
また、申請人が過去に入管法違反などの違反行為に関与していたことがないかどうかも調査されますが、明確な違反行為だけではなく、イミグレーション的に「好ましくない行為」がなかったかどうかも審査の対象です。これを行政用語で「合法・違法」、「相当・不当(=当不当)」の問題と言います。「合法だが不当である」場合に、審査上のマイナス要因とすることができます。マイナス要因がある場合、配偶者ビザの申請は許可されない場合があります。
具体的には、まず、明確な違反行為としては、短期滞在の在留資格でアルバイトをしていたケースや、資格外活動許可(アルバイト当の許可)の活動範囲や時間制限を超えて就労していたケース等がありますが、最近のトレンドはズバリ、「AI」です。出入国在留管理局は既に「AI」を現場に投入しています。この結果、人間では絶対にわからない違反を発見できるようになっており、しかも過去数十年に遡って発見できます。但し、対象が余りに多いため、「順番に実施している」のが実情ですが、まだ摘発されていないケースも、もはや時間の問題というのが現場の状況です。
この点で、「入管には時効はないのか?」という疑問もあるのではないでしょうか。刑事事件と異なり、刑事の時効という概念はありません。具体的には身分が異なる立場で20年前に入国していた場合、現在でもその件から無関係、という意味ではないことになります。
次に、「明確な法令違反」ではないが、「好ましくない行為」とは何かですが、よくある例では、「本来の活動内容を行っていない場合」がそれに該当致します。外国人の方は、永住者等、一部の在留資格を除き、「本来の活動内容」が出入国在留管理局から指定(限定)されています。「本来の活動内容」を行わなくなった場合、ビザが残っていても、日本に滞在する理由は通例はなくなっているので、出国するか、又は、「遅滞なく」、他の在留資格に変更しなければならないのが原則です。具体的には、わかりやすい例で挙げますと、留学生で中退・退学した場合、配偶者ビザを持っていて婚姻が破綻した場合(離婚せずとも破綻した場合には「本来の活動内容を行っていない場合」に該当することがポイントです。)、就労ビザの職場を離脱した場合、等があります。
なお、このような、配偶者との離婚、所属機関・契約期間からの離脱、については、法令上、出入国在留管理局へ遅滞なく届出する義務もあり、届出を怠った場合や届出が遅れた場合には不利益に審査されることがありますので、出入国在留管理局への届出を確実に実行することも重要なポイントです。届出の不履行や遅延は、「好ましくない行為」というよりも明確な法令違反になります。
ところで、配偶者ビザを申請するとき、一番、重要なポジション(立ち位置)に立っているのは、実は外国人側ではなく、「本体者」(日本人との結婚の場合は日本人)の側だと言えます。その理由は、まず、そもそも配偶者ビザの事前の調査・準備・申請・対応等で実際に重要な役割を担うのは、「本体者」です。次に、ある日本人がある外国人と結婚するとします。一般的に国際結婚は、婚姻適齢期がありますし、実際に成立する国際結婚の現場をみる限り、相手の外国人が元々日本で一生住む覚悟で最初から来日した、と言える事例はむしろ例外的です。具体的には、留学生にせよ、技能実習生にせよ、国に戻ることを見据えて来日していることが多いです。こういった背景も相まって、結婚相手の外国人が日本のことを知り尽くし、よくわかっている、というケースは実は稀です。また、一回だけの来日のつもりで来日しており、これまでのビザ申請もデタラメな申請をしてしまい、配偶者ビザという大きな申請をする場合に過去の杜撰な申請が影響してしまうことも珍しくありません。
確かに、結婚相手の外国人には日本に友だちがおり、「周囲の友だちから聞いた話」だけはよく知っていますが、しかし、情報源がそれに限定され、それに左右されてしまう側面があります。そんなとき、せっかく結婚した日本人側のパートナーの話よりも「同国の友だちの話のほうを信用してしまう」のは、よくあることなのですが、とても残念なことだと思います。ですが、これは国際結婚の経験者かつ実務者の両方を兼ねる立場から指摘できますが、国際結婚で、日本人側のパートナーの話よりも「同国の友だちの話のほうを信用してしまう」のは、「一過性の現象」です。信頼関係がさらに高度になっていけば、日本人側のパートナーの話をより信用してくれるようになるものです。
日本人との結婚の場合は日本人の側がとても重要な役割をもちます。たとえば、この記事でもご説明しているように、外国人との結婚や配偶者ビザ、その他、両方の国の制度、システム、法令、法令には書いていない実際の現場の扱い等、これを適切に把握し、まとめる役割は日本人の側が「最終的には」実施しなければなりせん。なぜなら日本での滞在をする場面だからです。逆に外国で滞在する場合には、外国人の側が担うことになります。国際結婚は確かに共同作業なのですが、日本での滞在をする場面では、外国人の側は(たとえ永住者であっても、特別永住者や元日本人でもない限りは)「分かっているようで、実は分かっていない」ことがあることを理解し、パートナーをさり気なく(あまりはっきりと、パートナーの無知と間違いを指摘すると、ケンカの原因になりますので)助けてあげること。これが国際結婚の夫婦円満の秘訣でもあります。
まとめ
このように、出入国在留管理局が配偶者ビザの申請を調査する際のポイントは、婚姻・居住の条件、婚姻の意思証明、「好ましくない行為」の有無等です。申請人と配偶者の当事者は、当該ポイントを明確に理解し、正確なエビデンスを準備することが必要です。
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