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短期滞在ビザと外国人

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ここでは、短期滞在ビザに絡んで、Q&Aを記載致します。なお、内容等は、あくまで「設例」ですので、ご諒承願います。

Q:フィリピン人の女性(独身)とその子どもを日本に呼びたいのですが、手続はどうなるでしょうか。滞在先はホテルとし、期間は2週間程度です。なお、相手方には永住者と結婚したいとこもおります。

A:比国で短期滞在ビザで招へいすることは難しいなどと言われることもありますが、外務省や入国管理局と徹底的にお付き合いする覚悟があれば、何とかなる場合が多いでしょう。但し、日本人側、招へい側に信用性がなければ困難ではあります。また、本人の入国履歴に瑕疵があれば困難です。
たとえば、以前、興行で来ていたのであれば、別人の氏名で出入国していた場合も多いでしょう。短期滞在ビザの査証申請では、本人と知り合った経緯も説明が通常は、必要ですので、そこで露見するでしょう。短期滞在ビザで今度来るときも別人の氏名という形で来たら、招聘人等は密入国(不法入国)の幇助ないし共謀共同正犯となり、逮捕される場合があるでしょう。「タレント」と交際する場合、このように「覚悟」がいるのです。
短期滞在ビザは、手続的には、招聘人側が招へい理由書、滞在予定表、身元保証書等の査証申請のための書類を用意し、それを外国人側へ送ります。外国人側はそれをもって、在外公館で査証申請します。ポイントはいかに信用してもらうかです。申請の際には、必ず、申請資料の控えは取っておくことを推奨致します。
滞在先を県内のホテルとする点は、特段の事情の無い限り、別に構いません。他方、滞在先を招聘人の自宅としたり、招聘人の御両親の自宅としたりしてもよい場合が多いでしょう。招へい理由書等の申請資料をみて、招聘人と彼女の関係が恋人であるならば、むしろ、自宅を滞在先にしたほうが、自然とも言えます。
もっとも、短期滞在ビザの招聘人の家には「奥さん」がいるのかもしれません。「恋人」は認容しても「愛人」を積極的に認容する話は聞いたことはなく、むしろ当局は否定的ですので、「奥さん」がいる方は自己責任にてご判断下さい。
なお、相手方に永住者と結婚した、いとこがいることについては、基本的には、関係がない場合が多いでしょう。

Q:現在、離婚調停中の日本人妻と別居をしております。一方、交際している人(外国人)がおり、結婚を考えています。離婚の手続が長引きそうで、なかなか結婚できません。そこで、その間、日本で短期滞在ビザで彼女と一緒に生活するにはどうすればよいでしょうか。

A:この設例も非常に多いです。そのような場合、まず、短期滞在ビザも検討対象にはなるでしょう。もっとも、それを反復しているうちに、短期滞在ビザの査証が出なくなったり、出ても上陸拒否される等の問題が生じてくることはあるでしょう。この点、査証があって上陸拒否される事態の可能性を逓減させるには、フィリピンから同じ便で同伴してくること等の検討が必要です。
日本の入国管理局制度では、離婚手続が長期化する場合に、その間、外国人の婚約者を呼ぶための、専用の短期滞在ビザないし在留資格はありません。したがって、もし長期間在留させたいのであれば、就学や留学等の在留資格を検討することも考えてよいでしょう。但し、本人に真実、勉学の意思がある場合に限ります。なお、もし、学生になる方向で検討する場合、興行等の履歴があるときは、最初の就学等で、学校と入国管理局の二重のハードルがあります。たとえば、学校側としては、興行履歴で不許可が予想され易いこと、及び、結婚できるようになったらすぐやめてしまうことが予想されるのでは、「認定」を申請するモチベーションが小さくなるのだと思われます。ちなみに、この関係では、短期滞在ビザでの日本語学校等での学習も、実績作り等の見地で、検討するに値します。
また、必ず、計画的に行う必要があります。最初の日本語学校等を卒業したあと、どうするのか、最初の日本語学校等を決める段階で考えておかねばなりません。なぜなら、同じ日本語学校等で何年も留年するようなことは、認められていないからです。外国人留学生等の場合、浪人や留年は、日本から追い出されることにつながります。

Q:交際している中国人の彼女がおりますが、滞在期限が期限切れになります。こうした場合に、長期滞在する方法はあるでしょうか。私と彼女はまだお互いの意思が明確ではないため、時間が欲しいと思っているのですが。

A:このような設例でも私は無数の質問を受けてきたので、推理できるという特技があります。
推理するに、現在、彼女は何らかの在留資格をもっているわけですが、それが期限が切れる、というお話ですと、交際するほどの時間があった以上、短期滞在ビザだったということは少ないでしょう。そこで、興行、家族滞在、就学、留学、といった在留資格なのでしょう。この点、興行であれば経歴詐称等の瑕疵、家族滞在であれば、外国人同士バージョンの偽装結婚等の瑕疵、就学や留学であれば、経歴詐称、資格外活動、出席率過少等の瑕疵、等々、無数の瑕疵が予想されます。こうした瑕疵の種類と中身に応じて、呼び寄せや在留継続が困難になる場合はあります。それらによっては、短期滞在ビザも困難かもしれませんし、長期滞在については、なおさら困難かもしれません。長期滞在を希望するのであれば、就学、留学、就労、といった方向を検討しなければならない場合が多いでしょう。なお、文化活動の在留資格の申請はするだけ無駄(な場合が多い)でしょう。

‡記事執筆‡イミグレーション戦略コンサルティングファーム行政書士あさひ新日本 代表 古川 峰光

‡記事執筆‡イミグレーション戦略コンサルティングファーム行政書士あさひ新日本 代表 古川 峰光

自身が国際結婚し、2万人以上の相談、20年以上の実績を有するイミグレーションコンサルタント兼行政書士。イミグレーション戦略の基盤となる渉外戸籍のマネジメント、在留資格のプログラム、来日後のライフステージに応じたサポート、永住権や国籍までの羅針盤になるようなコンサルテーションを実施。さらには、国際家族を形作ることに関わるアドバイザリー業務をコラボレーション。行政書士あさひ新日本は総合的なインバウンド・イミグレーションの真のコンサルティングサービスとしてご提案致します。

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