ここでは国際結婚手続きに関して、専門のイミグレーション戦略コンサルタント兼行政書士がQ&A形式でお答えいたします。
‡イミグレーション戦略コンサルタント兼行政書士からの国際結婚手続きのご説明‡
この国際結婚手続きのポイントとしては、まず、日本で先に婚姻するか、配偶者の外国で先に婚姻するか、を決めることです。これは一見どちらでもよいようですが、重要な場合もあります。ただ、ほとんどの場合、どちらでもよく、むしろ日本で国際結婚手続きを先行させたほうが容易です。
- 国際結婚手続の法務Q&A
- Q1: 国際結婚手続は、日本人同士の結婚とはどう違いますか?
- Q2: 国際結婚手続の一般的な手続きを知りたいのですが?
- Q3: 国際結婚手続では、日本人側の婚姻要件具備証明書はどこで入手しますか?
- Q4: 私は、日本の戸籍に外国人配偶者の名前が載せるだけでもう疲れました。もう、すぐに呼べますよね?
- Q5: 在留資格認定証明書というのは簡単に取れますか?
- Q6: 私たち二人はまっとうな結婚なのに在留資格認定証明書の交付が不許可になりました。苦労して婚姻手続きを行ったのにあんまりです。どうしたらよいのですか?
- Q7: 在留資格認定証明書は申請してからどのくらいで交付されますか?
- Q8: ようやく苦労して在留資格認定証明を取りました。いくら何でももう、すぐに呼べますよね?
- Q9: ですが、そもそも在留資格認定証明なんか取らなくても短期ビザで呼んで日本で変更申請すればいいのではないですか?
- Q10: 私は面倒なので、先に日本で婚姻します。その場合、どうなりますか?
- Q11: 中国(本土)用の、日本人側の婚姻要件具備証の、婚姻相手の姓名について、日本語と簡体字の記載方法はどう書けば宜しいですか?
- Q12: 中国(本土)用の、日本人側の婚姻要件具備証につき、在日中国大使館領事部での認証の際に必要な書類は何でしょうか?
- Q13: 国際結婚手続きで、日本と相手の国とどちらで先に結婚するべきかを判断する基準や考え方というのはあるのでしょうか。
- Q14: 国際結婚手続きについて、市区町村や法務局の判断と国際結婚手続きの速度が、どのような場合に、どの程度、重要な違いを生じるのでしょうか。
国際結婚手続の法務Q&A
国際結婚手続きは、個々のケースや時期、現地の運用によって異なります。たとえば、かつての中国の場合、先に日本で婚姻届すると、「独身証明書」の形で行政証明できないため、中国の婚姻登記処で受理に難航したという例がありましたが、これは過去においてそういう実例があったという歴史的事実で、現在では、その部分は中国については重要ではありません。但し、どこの国もかなり流動的です。(例、中国に関し、法務省民二第4392号民二課長通知の廃止等。)。渉外戸籍につき、あまり難しく申し上げず、ここではまず、基本を簡潔に解説致します。
Q1: 国際結婚手続は、日本人同士の結婚とはどう違いますか?
A1: 日本人同士で婚姻するときは基本的には日本の法律(民法の親族法)のみを考えれば足ります。そして、通常、結婚するときにいちいち民法の条文など読む人はいないでしょう(離婚等が絡めば別ですが。)。他方、国際結婚手続では相手方の国の法律も関わります。ですから、二つの国の法律を考えるわけです。そこでそうなると、二つの国の法律の相互の効力関係を調整する扱いを決めておく必要があります。それが「法例」という法律です。「法例」は名前自体が「法例」という名前の特殊な法律です。国際私法関係を規律する重要な基本法です。
Q2: 国際結婚手続の一般的な手続きを知りたいのですが?
A2: 国際結婚手続は色々なパターンがあり、国によって異なりますが、ここでは、まず、相手が日本におらず、相手の国で先に婚姻して、その後に日本に呼ぶという類型の要旨を御紹介します。
まず、相手の国では、日本人側の「婚姻要件具備証明書」を要求する場合が多いでしょう。戸籍謄本や住民票が要ることも多いでしょう。また国や地域にもよりますが、収入証明として、住民税や所得税の納税証明書や源泉徴収票の類も要求されることがあります。働いている会社の在職証明書が要ることもあります。
この点、日本の公的書類に「外務省認証」が要ることも多いです。ただ、どの書類に認証が必要かは国によっても異なりますし、同じ国でも地域によって異なることがあります。
このようにして必要書類を集めますが、国によっては書類の発行日に厳しいところも多く、あまり古いものは使わないことです。発行3か月以内が目安ですが、できれば1か月以内のものでしょう。
そうして、用意ができたら、相手の国へゆくことになりますが、その時点で、相手の側の必要書類もしっかりと手配しておく必要があります。またどの書類に翻訳が必要かもチェックしておきます。翻訳は自分でもできる場合もあれば、相手の国の指定機関でないとだめなこともあります。
相手の国の婚姻はその国の方式に拠ります。たとえば、中国では通例、「婚姻登記処」というところへお二人で出頭します。
[注]中国の婚姻は日本よりも色々と厳しいとされてきましたが、近時、手続きが簡素化される傾向にあり、従来必要だった手続きが不要になっていますので、その都度、確認が必要です。これは国際結婚手続にも当てはまります。また、先に日本で婚姻する類型もかなり便宜が向上していますから、数年前の情報が陳腐化しています。
[注]イスラム教国の外国人との、その外国法での婚姻は、非常に煩雑な場合が多いです。改宗証明も一筋縄ではなく、国によっては軍隊の婚姻許可まで必要です。
[注]日本で先に婚姻しても構わない場合がほとんどです。
さて、そうしてその国で婚姻が成立したら、婚姻が成立したことを称する文書を相手の国の公的機関から発行してもらいます。公的機関の認証の要否と要件も確認しましょう。
そして、一般には次に海外で成立した婚姻を日本の役所へ報告的届出をします。このときに婚姻の成立証書を訳文付きで提出します。日本の役所へ出すときは基本的には自分で訳してもよいですし、お相手が訳してもよいですが、訳者氏名は署名してください。なお、婚姻(成立)証書に国籍の記載がないときは別途、国籍を証する文書が必要になります。
たとえば、以上のようにして、ようやく日本の戸籍に外国人配偶者の名前が記載されることになります。但し、日本人同士と異なり、区市町村の役所に提出しても即日受理されるとは必ずしも限りません。
Q3: 国際結婚手続では、日本人側の婚姻要件具備証明書はどこで入手しますか?
A3: 基本的には、法務局で発行したものを使ったほうがよいでしょう。国によっては法務局で発行したもの以外のもの(たとえば、在外公館発行)を受理しないところがあるからです。また、原則的にはその法務局で発行した具備証を、さらに外務省へ持って行って、証明班にて認証を受けます。さらにですが、また、原則的には、その認証された具備証を今度は在日の当該外国の大使館領事部ないしは領事館へ持参し、そこの認証も受けます。
このように極めて煩雑な手続きが必要です。ちなみにですが、現在東京法務局では、渋滞しているために、具備証の発行に2日くらいかかることがあります。さらに、外務省でも翌日渡しになります。そして、最後の領事館ですが、たとえば、中国大使館領事部の場合、即日発行されるとは限りません。受付時間も制限があるものです。
なお、具備証発行時に婚姻の相手方のお名前を記入しますが、これを誤ると無効になりますのでご注意ください。結婚相手の名前を誤る人がいるわけない、ようですが、たとえば、中国は漢字を使いますがあれは「簡体字」です(本土)。つい、日本人の感覚で日本語の漢字と紛らわしい簡体字を誤記入することがあります(簡体字で書くことになっています。)。
Q4: 私は、日本の戸籍に外国人配偶者の名前が載せるだけでもう疲れました。もう、すぐに呼べますよね?
A4: いえ、国にもよりますが、直ちに配偶者ビザが取れるわけではありません。「日本人配偶者の在留資格認定証明書」を申請してください。今度は入国管理局へ行くことになります。このように国際結婚手続では、複数の官庁での手続きが必要です。
Q5: 在留資格認定証明書というのは簡単に取れますか?
A5: それはケースバイケースです。たとえば、パートナーや日本人自身に入管の視点から見たときの問題があれば困難になります。また、国際結婚手続では、お二人に何の問題がなくても、出身国によっては入管は、偽装婚防止のために、大変に厳しく審査します。その結果、まっとうなご夫妻でも不許可になることもあり得ます。
Q6: 私たち二人はまっとうな結婚なのに在留資格認定証明書の交付が不許可になりました。苦労して婚姻手続きを行ったのにあんまりです。どうしたらよいのですか?
A6: 不許可理由を調査してください。多いのは外国人側の過去の経緯なのですが、書類の不備や矛盾とか、あなたのお出しになった招聘理由書の説明の表現力不足とか、の可能性もあります。偽装婚と疑われている可能性もあります。
Q7: 在留資格認定証明書は申請してからどのくらいで交付されますか?
A7: 入管の混み具合や、当事者の出した書類の矛盾点の有無とか、パートナーの出身国がどこかとか、過去の在留履歴、担当の局と審査官の方針、等によっても異なりますが、1か月前後から3か月以上かかることもあります。最近では4か月強でも普通の感です。このように国際結婚手続では、長い時間が必要です。審査官に分かりにくい資料を作ると、審査が遅れがちになり、場合によっては4か月待った挙句、不許可になりますから、ポイントとして、作成した資料はお友だちに見てもらい、分かりにくいところや不自然な箇所はないか、指摘してもらうとよいでしょう。自分の目ではなく、人の目で見ると、おかしな箇所に気付くものです。なお、これは、入管で実際に言われたことですが、「本人がよく分からないようなものは、入管でも理解できません。」、という理由で不許可の原因の一つにされたことがあります。
Q8: ようやく苦労して在留資格認定証明を取りました。いくら何でももう、すぐに呼べますよね?
A8: いえ、国によっては在外公館での査証申請に当たって、さらに多くの追加書類の提出を要求されることがあります。また、在留資格認定証明書というのはあくまで、在外公館への推薦状のようなものであって、ビザの発給が保障されているわけではないので、油断しないでください。実例で、国際結婚手続においては、外務省が査証発給を拒否したこともあります。さらに実例で、査証は得たが、成田空港で今度は上陸拒否されることは無数にあります。
Q9: ですが、そもそも在留資格認定証明なんか取らなくても短期ビザで呼んで日本で変更申請すればいいのではないですか?
A9: それは短期滞在の目的詐称になり、虚偽申請になります。虚偽申請はそれだけで不許可です。外国のビザで苦労されたことのある方なら感覚的に分かると思いますが、内心的効果意思が長期滞在目的で、表示上、短期を申請するのは、目的詐称です。さらに短期からの変更申請は、現在のところ、実際にトライされればそう容易ではないことに気付くでしょう。
また、そもそも在留資格認定証明書を取るのに苦労するような国というのは短期ビザも同様に苦労する場合があります。
短期で呼ぶときは、入国の「目的」に注意が必要です。よくありがちなのが、何でもかんでも「観光目的」にしてしまうケースです。虚偽の目的で入国すると、虚偽申請の前歴が付きますので、安易に考えないほうがよろしいかと存じます。入国の目的を偽るのは重大な違法行為です。目的詐称行為が露見した場合にどういう結末をもたらすかは、アメリカビザ等の場合と大同小異です。
たとえば、日本で国際結婚手続(創設的婚姻届等)を実行するという目的の場合、それは「観光」目的ではないので、「観光」目的ですなどと称するのは虚偽申請です。普段は見過ごしがちなのですが、いざというときに、「退去」命令の口実になります。
Q10: 私は面倒なので、先に日本で婚姻します。その場合、どうなりますか?
A10: 日本に相手がいて、領事館等から外国人側の具備証が発給され、先に日本で婚姻することが可能な場面で、かつ、何の問題もない国ならば、国際結婚手続的には、それでも結構です。但し、国によっては日本で先行させると問題があるので、十分調査されてください。
たとえば、従来の中国の場合に先に中国で行うのが普通だったのは、日本人側の具備証(独身証明書)の関係で問題が生じうるから、というのも一つの理由です([注]現在では取り扱いが変わっています。渉外婚姻は最新の情報が必要です。)。
また、アルゼンチンのように外国人側の婚姻要件具備証をおよそ発行せず、かつその代替物も戸籍実務上、認容されていない国の場合、法務局の受理照会で早くて1か月、遅くて数か月かかります。それまで、婚姻できませんし、受理証も出ません(受理照会の証明書は出ますが、これは配偶者ビザ(在留資格)の–無意味ではないものの、直接の–資料にはなりません。)。なお、実例ですが、モルドバという国に法務局が照会したところ、数年経っても返事が来ず、未だに婚姻届が受理されていない、という例があります。
Q11: 中国(本土)用の、日本人側の婚姻要件具備証の、婚姻相手の姓名について、日本語と簡体字の記載方法はどう書けば宜しいですか?
A11: 「日本語表記(簡体字)」です。なお、「簡体字」のみの記載でも、中国政府側は構わないと回答されてますが、法務局側が、日本語併記に行政指導することがあります。ちなみに、中国人との国際結婚手続の場合は、日本の官庁でも了解事項は多いです。最近、婚姻登記条例等が改正され、変動が大きい分野です。
Q12: 中国(本土)用の、日本人側の婚姻要件具備証につき、在日中国大使館領事部での認証の際に必要な書類は何でしょうか?
A12: 原則として次の書類ですが、その都度、確認が必要です。(1)パスポート、(2)住民票、(3)外務省認証(公印確認)後の婚姻要件具備証原本及びそのコピー(コンビニの白黒コピーで可。)。ただ、国際結婚手続は、手続きの「時期」、「たまたま担当した担当官」、「婚姻当事者双方の状況」、等で変動します。
Q13: 国際結婚手続きで、日本と相手の国とどちらで先に結婚するべきかを判断する基準や考え方というのはあるのでしょうか。
A13: たとえば、日本で在留期限が切れかかっており、出国することが事実上困難なときには、国際結婚手続きは、日本での婚姻届を先行させることが検討対象になります。実際には、オーバーステイないしオーバーステイしそうな事案で日本で先に国際結婚手続きでの婚姻を先行させる例は、珍しいものではありません。
あとは、国際結婚手続きの難易度の比較です。外国での国際結婚手続きが困難なものでしたら、日本での国際結婚手続きを先行させることになるでしょう。たとえば、日本人側の婚姻要件具備証明書について、法務局発行+外務省認証+領事館認証、の3か所めぐりの旅をすることを要求されることもあります。
もっとも、国際結婚手続きを日本で先行させるときも、婚姻要件具備証明書を発給しない国では、基本的に、区市町村の役所限りでの受理ができずに時間がかかる場合があることに注意する必要があります。但し、婚姻要件具備証明書が無くても即日受理の事案もあります。結局のところ、国際結婚手続きで、即日受理か、受理照会に回されて時間がかかるか、さらにはそもそも受理されるか、不受理になるかは、婚姻届出の添付資料の揃い具合、たまたま担当した職員のスキルのレベルや処理方針、届出の当事者側の説明等のネゴシエイション(negotiation)の仕方、管轄法務局への事前ないし同時進行的打診の有無と内容、管轄法務局職員の考え方、管轄法務局職員と市区町村職員の考え方の組み合わせ、等によって国際結婚手続きは左右されます。
この婚姻要件具備証を発行しない国の領事館に、私は「なぜ発行しないのですか?」と尋ねたことがあります。その理由はこうでした。「そもそも、国家がある個人に対して、この人は結婚できるとか、結婚してもよいとか、結婚できないとかの判断ができるわけがない。結婚するかしないかというのは、本人の自由意思の問題です。」、というものでした。これはある意味、個人主義と自己決定権を徹底した考え方であり、国家が国際結婚手続きのための婚姻要件具備証を発行するのは、個人の自己決定権(婚姻する権利)に対する違法な侵害行為であるという発想とも言えますが、国際結婚手続きをサポートする側からすれば、婚姻要件具備証を発行すれば、その夫婦の人生を変えられたのに、という場面がよくあり、マレーシアなどで、特にそう感じます。マレーシアなど、特定の国の特定の場面で、自分の国の国民であるにも関わらず、国際結婚手続きのためのいわゆる領事サービスをほとんど提供しない場合があり、結婚自体ができないケースもありますが、弊所の業務経験上は、スタート段階で困難さがあっても、あらゆる手段を講じても結婚できない事例は結果的には稀であり、早い段階で諦めてしまうと、逆に損をするケースが多いです。
まとめると、国際結婚手続きは、考え方が、国ごと、その国のエリアごと、それどころか、その国の公的機関ごと、さらには、たまたま、そのとき、その場所で、偶然に担当した、日本、及び、外国側の関連する公的機関の職員個人の考えにより、全くバラバラであることを理解しながら、進めることが大切です。
Q14: 国際結婚手続きについて、市区町村や法務局の判断と国際結婚手続きの速度が、どのような場合に、どの程度、重要な違いを生じるのでしょうか。
A14: 国際結婚手続きは、客観的には全く同じ法的状況であるにも関わらず、個別の案件において、市区町村や管轄の法務局が、婚姻要件具備証明書のない場合に、即日受理するかの判断が大きく食い違う場合があります。即日受理するか否かで1か月から数か月遅れる場合があり(数年間もかかった事案もある。)、収容案件の日配事案では国際結婚手続きが致命傷になって、強制送還に至る事案もあり、明らかに人生を変えてしまいますし、在宅案件でも婚姻がいつ受理される(された)かが、強制送還に関わる場合もあることは、業界人であれば、常識でしょう。違反案件は勿論のこと、ごく普通の案件でも、ゆっくり国際結婚手続きをしている時間などない案件は普通に存在します。例えば、住宅ローンでペアローンを組む場合です。金融機関の融資条件でペアローンになっており、至急、国際結婚手続きを完了させ、婚姻成立しない限り、融資実行できないとなれば、好物件を入手する機会を逃します。
また、国際結婚手続きについては、一概に東京よりも地方のほうが厳格だとは限らず、地方のほうが即日受理の範囲が広い場合もあります。よく誤解されるのは東京都の新宿区や港区です。「国際結婚手続きが多そう」=実は審査が甘いわけでは全くありません。むしろ逆です。提出先の自治体と管轄法務局の組み合わせには注意したほうがよいでしょう。現在の国際結婚手続きは、憲法14条的に問題で、この状況では、ある時期に特定の情報を持っているかどうかで人生が変わることになりかねません。
国際結婚手続きが、地方自治体に受理の権限があるといっても、結局、法務局なのです。そういう場面は枚挙に暇もありませんが、一例を挙げれば、中国の未婚公証書の証明範囲が、出国日までを射程とするので、それで即日受理可能か、という問題については、統一されていません。